研究班・課題の成果

実験展示

非文字資料研究の成果発信として従来試みられることの少なかった展示という手法を選 択したことの意味を問いながら、会議を重ね展示構想の策定を進めた。非文字資料のひとつである「身体技法」という具体的なテーマを設定したうえで、この展示が研究者という枠を超えた人々に、非文字資料の存在とそれが切り拓く可能性について論議を深め、それらを直接発信する装置の有効性を検討した。各自それぞれ企画案を提示・検討し、テーマを身体技法の中でも最も基本的な「あるく」に絞り、「あるく -身体の記憶-」の展示構想を固めた。

この展示は、観覧者がそれぞれの身体の記憶を意識化する場として用意した。展示資料は図像資料を中心とすることで、「非文字資料を用いた展示」という新たな挑戦を試みた。

また、展示に本学の学生をはじめ市民や研究者など外部の多様な人々の参加を得ることができた。さらには観覧者の展示評価を展示にフィードバックするという仕組みを通して、観覧者の展示への参画の筋道を設けた。この展示では文字情報をできるかぎり排し、参加型展示、触る展示といった展示手法を試みることにした。

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